音楽を学ぶということ
音楽を自ら奏し学ぶということは、一体どんなことなのでしょうか。端的に言うならば、「あなた」という固有の身体と感性を介して、世界と循環的に関わる営みなのではないかと考えています。
では「音楽」とは、そもそも一体なんなのでしょう。中世ヨーロッパでは、その調和的原理から、数学や天文学と並ぶ学問として扱われました。歌は祈りや言葉の発露として文学や修辞学ともつながる表現を生み出します。また、体を突き動かすリズムは身体に対する感覚を拓き、踊りや集団的熱狂をも駆り立てます。
現代の様々な社会的様相、あるいは歴史的な記録や記述に思いを馳せることが、まだ見ぬ誰かとその創造的精神によって繋が